農福学物語 風景SS「手の記憶」

農業、福祉、学校──三つの言葉から始まった、ひとつの問いかけ。
まだ何も描かれていないスケッチブックに、そっと重なりはじめた手と手。
このショートストーリーは、農福学物語の“はじまり”を描いた一編です。


農福学物語 萌芽SS「香りのはじまり」

見た目は変わらなくても、香りが変わった。
この土地でしか生まれえなかった香りが、風に乗って物語を運びはじめる。
このショートストーリーは、風景と香りが重なり、静かに動き出す“萌芽”の瞬間を描いています。


農福学物語 翠風SS「香りの名前」

夜明けのように澄んだ香りには「暁」、
陽だまりのようにあたたかな香りには「麗」。
香りに名前が宿った日、言葉にならなかった想いが物語に変わっていく。
このショートストーリーは、香りから始まる“名づけ”と記憶の重なりを描いています。


農福学物語 芽生SS「静かな対話」

言葉を持たない小松菜と、季節ごとに交わす静かなやりとり。
育てることは、見守ること──命の姿勢にそっと手を添える日々の中で、
芽生えていったのは、作物と向き合う自分自身のあり方でした。
このショートストーリーは、育つ力と信じるまなざしを描いています。


農福学物語 向日葵SS「手探りのモデル」

農業と福祉が、ただ協力するのではなく、ひとつの流れとしてつながっていけるか。
試験的に始まった取り組みの中で育ったのは、野菜だけでなく、手応えのある“仕組み”でした。
このショートストーリーは、収穫の先に見えてきた共働の可能性を描いています。


農福学物語 流転SS「消えていなかった火」

一度は離れた関係が、静かに再びつながっていく。
消えたと思っていた火は、実はずっと眠っていただけだった。
このショートストーリーは、止まっていた流れが再び動き出す、継続と再生の物語を描いています。


農福学物語 遺宝SS「矛盾が、動力だった」

農業はやる。だけど、農業はやめる。
矛盾のなかでもがきながら、それでも香りだけは残っていた。
このショートストーリーは、すべてが崩れたあとに残った“名もなき風”と、再出発の一歩を描いています。


農福学物語 継刻SS「時が重なる場所で」

探していたのは息子の姿──でも、目に浮かんだのはあの頃の自分だった。
かつての校舎に“支える側”として戻った今、時間が静かに重なり合う。
このショートストーリーは、記憶と現在が交差する瞬間と、小さな恩返しのかたちを描いています。


農福学物語 変遷SS「確かにあった時間」

風景は変わり、記録も残らなくても──あの時間は確かにあった。
受け継がれなかった記憶にも、意味がある。
このショートストーリーは、消えてしまった場所と、それでも心に残る“時間の重み”を描いています。


農福学物語 共歩SS「“支える”から“ともに”へ」

かつての続きではなく、これからのはじまり。
歩幅をそろえる難しさの中に、つながる力がある。
このショートストーリーは、“支える”から“ともに歩く”へと変わる関わりのかたちを描いています。


農福学物語 三手SS(ver.1)「三つの手が交わるとき」

畑に、施設に、教室に──それぞれの場所で生きていた三つの手が、ふと交わった。
役割ではなく、気持ちでつながる。
このショートストーリーは、農・福祉・教育が重なり合う“出会いの原点”を描いています。


農福学物語 三手SS(ver.2)「支える手のかたち」

動きも背景も違う三つの手に、共通して宿る「誰かのために」という静かな意志。
手は、運ぶだけでなく、重ね、つなぎ、未来へ伸びていく。
このショートストーリーは、“支える”という行為の奥にある、想いと連なりを描いています。


農福学物語 三手SS(ver.3)「この町のはじまり」

土を耕す手。心を包む手。未来をひらく手。
三つの手が出会ったとき、この町に物語が生まれた。
このショートストーリーは、信じ、つなぎ、受け取っていく──そんな“はじまり”の連なりを描いています。